知り合いの企業での実務従事ってどうやるの?流れは?必要な書類「様式第19」とは?中小企業診断士合格後の診断ポイント獲得方法

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中小企業診断士

閲覧ありがとうございます😄

中小企業診断士試験に合格後、皆さんはどのような方法で実務ポイントを獲得しようと考えてますか?私は勤めている企業の関連会社の社長さんに依頼して経営診断をさせていただき、実務従事の実務ポイントを獲得しました。
その流れと獲得までの経験談をご紹介いたします。

このような方に向けた記事です

・知り合いの会社で実務従事する際の流れは?
・実務従事後に必要な書類は?
・他の実務ポイントの獲得方法と比較してどう?

実務従事の流れ

知り合いの企業での実務従事の流れは次の通りです。

診断先企業の選定

まずは診断先企業をどこにするかを考えます。
実務ポイントが獲得できる企業に条件があるため、最初に確認しましょう。

実務従事に協力してくださる会社の目途がたったら、詳細を下記で確認してみましょう。
中小企業庁ホームページ 「Q&A② 申請書、証明書等の作成要領」
https://www.chusho.meti.go.jp/shindanshi/download/qanndasakusei.pdf
※サービス業の(注) は上記リンク先をご参照ください

社長への実務従事の依頼

実務従事をさせてもらいたい企業が条件に該当することを確認したら、社長へ実務従事への協力をお願いしましょう。※依頼する企業の社長とは知り合いであることが前提です

依頼する際に、下記事項を資料にまとめ、説明しました。

・中小企業診断士と実務従事について

・中小企業診断士の資格登録のために実務実績、ポイントが必要であること

・迷惑のかからない範囲でヒアリング 、提案を含めた「診断報告書作成」を行わせていただきたいこと

・実務従事の証拠書類として診断助言業務実績証明書に名前記入、捺印をしていただきたいこと

・診断助言業務実績証明書に記入しても、迷惑がかかるようなことはないこと

第三者視点で自分の企業を見ることができること

診断先企業にとってのメリットがあることもお伝えしました。ただ、まだ診断業務については未熟であるため、この点については控えめに訴求しておきました😅

スケジュール作成

経営者等に助言を行った日数や、それに付随する業務を行った日数が要件となります。

ヒアリング日、資料作成日、追加質問日(必要に応じて)、報告日などと項目を定めて日程を決めましょう。
ヒアリング日と報告日は診断先企業の都合もあるため、相談して確定させましょう。
また、ヒアリング日から報告日があまりにも近いと報告に値する資料が完成しないため、資料作成が完成できる日数として余裕を持って確保しておきましょう。

参考までに私が参加した実務補習と知り合いの企業での実務従事での作業時間を記載します。

★協会の実務補習(7月)

7日(金):ヒアリング日
8日(土):資料作成
16日(日):資料作成
17日(月・祝):資料作成
18日(火):報告日

となっており、8~17日の10日間が資料作成日となります。
ただ日数よりも確保できる時間の方が重要かと思います。8,16,17日は資料作成時間というよりも、メンバー内でのすり合わせに時間を割くことが多いため、実質資料作成日は7日でした。
実務補習での経験から、15時間ほどあれば自分のパートを書ききることが出来ましたが、それは他のメンバーが別分野を担当してくれていたからです。

★知り合いの企業での実務従事

5月12日:ヒアリング日
15~19日(5日間):資料作成日(1日2時間程度)
6月1日:追加ヒアリング日
6~9日、12~16日(9日間):資料作成日(1日2時間程度)
6月19:報告日

資料作成は合計約30時間かかっています。
本来もう少しコンパクトな日程で進める方が良いと思うのですが、0歳児の息子がいるため、昼間のお昼寝時間2時間ほどしか時間が確保できなかったため上記の日程となりました。

社長への実務従事の依頼

ヒアリングから報告日までの期間を決めたら、社長へのヒアリングのアポを取りましょう。
社長はとにかくお忙しいので、先方の都合に極力合わせるようにしましょう。
実務補習では2~3時間ヒアリングの時間を確保していただけますが、なかなか難しいと思います。
質問者も私1人のため、1時間でお願いしました。
その代わり、当日聞きたいことのリストを用意して事前にメールでお送りし、空き時間に目を通しておいていただきました。(このあたりは先方の社長様との関係性によるところです)

社長へのヒアリング

当日はオンラインにて、ヒアリングをさせていただきました。
事前に送っていた質問リストに優先順位をつけ、重要な項目から先に聞いていくようにしました。こちらが聞きたかった話から多少逸れても、社長が話してくださる話に気にかけているポイントや改善のヒントがあったりします。
会社の話から逸れない限りは、社長に合わせて話を聞いていきました。

ヒアリングの優先事項とした項目は下記の通りです。

◆社長が考える、貴社の課題はなんですか?

ストレートですが、社長が会社のことを一番考え、わかっているのは間違いないです。
社長が悩んでいることに対して、他社の事例や学んできた知識を提案し、解決のヒントにしてもらえたらいいと思って聞いています。
ここから派生する話がほとんどで、ここを中心にSWOTや診断書を作成していきました。

◆貴社の強みと弱みはなんですか?

社長が考えている強みを生かし、弱みをフォローする提案をするための参考にします。
弱みについては、上記の「課題」でお話ししてくださるかもしれませんので、その場合は強みのみを聞きます。(あえて弱みと聞いてもいいかもしれませんが)

設備の老朽化と設備投資についてどうお考えですか?

設備の更新や、今後の投資についての考えを聞き、提案の大きさの参考にします。
設備は更新したばかりでしばらく投資しませんという企業に、新しい機械を買って新製品開発しませんかといっても刺さらないと思ったからです。
実現可能性の高い提案をするために質問しています。

経営診断報告書の作成

ヒアリング内容から、経営診断報告書を作成しました。
私は協会の実務補習を受けた後の実務従事だったため、実務補習の内容を参考にして作成しました。
実務補習の報告書は分野が5つあり、約90ページにも上る超大作だったため、重点項目をピックアップし、コンパクトに作成しました。

項目としては、
・経営戦略
・営業、マーケティング
・生産管理
・人事、組織
の4つです。
財務については、健康経営されている企業ということはわかっていたため、今回の診断では割愛させていただきました。
社長が感じている課題としては、「人事、組織」が最も大きかったため、この分野に注力して提案を盛り込みました。

社長への報告

事前に報告書を送り、オンラインにて1時間の報告時間をいただき、提案部分について説明させていただきました。
途中で提案内容についての質疑や議論を交わしながらの報告となったため、当初1時間の予定が2.5時間にもなってしまいました😅
ですが、社長様も提案書の内容を大変喜んでくださり、私もうれしかったです。
自分の会社の経営を他社から見てもらう機会は貴重で、強みの再確認と課題に対する対応の必要性をより感じたとのことでした。

必要書類の記入

診断報告書の提出後に必要な書類は下記の「様式第19」です。
下記の書類を社長にお送りし、記入していただきました。
青枠部分は記入してからメールでお送りし、赤枠部分を記入・捺印後、郵送で返送していただきました。

様式19の書類は中小企業庁のHPからダウンロードできます。
https://www.chusho.meti.go.jp/shindanshi/shindanshi_youshiki.htm

他の実務ポイントの獲得方法との比較

知り合いの企業での実務従事における、他の実務ポイント獲得方法と比べたメリットとデメリットについてです。

★メリット

自分のペースで診断業務を進めることができる

診断先企業の社長様と予定を調整するだけで、資料作成期間やボリューム、作業内容などを自由に決めることができます。(その分自分を律する必要があります・・・!)

実施時期を自分で決められる

協会の実務補習だと、開催時期が決まっています。ですが知り合いの企業の社長様の了承があれば、実務従事であれば自分で時期を選ぶことができます。

低コスト(お礼と感謝の気持ちを忘れずに)

協会の実務補習企業での実務従事で5ポイントを獲得しようとすると、大体5~6万ほどかかります。
極力安く実務ポイントを獲得したい人にとってはおすすめの方法です。

★デメリット

診断士仲間が出来ない

全て1人で行うため、他の診断士の方と知り合いになることはできません。
診断士仲間や横のつながりは重要なので、一度は実務補習を受けておくと良いと思います。

全てを自分で進めなければならない

他のメンバーがいないので、頼る人や教えてくれる人はいません。自分で全て段取りを立てて進めていかなければいけません。
周りのペースについていきたい人は向いていないかもしれません。

指導を受けられない

協会の実務補習では1グループに1人は教官がつき、要所で指導してくれます。
また、お昼時間には診断士としての独立の仕方など、教官の話を聞くことが出来るかもしれません。
一方、知り合いの企業での実務従事はそういった機会はありません。

まとめ

知り合いの企業での実務従事の流れについて経験談を用いて説明してきました。
普段コンサル業を行っている人などを除き、協会の実務補習を受けてからにすることをおすすめします。

診断士は5年ごとに更新があり、診断ポイントが必要になります。知り合いの企業を増やし、その際の選択肢にも入れてみてはいかがでしょうか。

コメント

  1. タピッピ より:

    はじめまして、私も今年二次試験に合格しまして、先日実務補習の1回目を終えたものです。とても参考になる記事拝見しました、ありがとうございます。

    ふゆ様と同じように、知り合いの経営者さんに声をかけて実務従事をさせていただこうと考えているのですが、質問があります。

    遠方の企業さんということもあり、私も同様に基本的にオンラインでのやり取りになると考えています。

    この記事に載せてくださった内容での実務従事で、ふゆ様は何ポイント取得されたのでしょうか?

    よろしくお願いいたします。

    • ふゆ ふゆ より:

      タピッピさま

      コメントありがとうございます。また、二次試験の合格、まことにおめでとうございます!
      実務補習もお疲れさまでした。

      私が実務従事させていただいた企業様では、5回のオンラインでの診断助言業務を行ったため5ポイント取得しました。
      様式19の参考の部分に、1回の診断助言業務につき1ポイントと書かれているのでそちらに則った形です。
      ただ、中小企業庁のQ&A(https://www.chusho.meti.go.jp/shindanshi/download/qanndasakusei.pdf)に
      「経営の診断助言業務とは、有償無償に限らず中小企業等の経営者等に直接経営診断助言を行った日数や、
      それに付随する業務を行った日数が要件となります。(以下略)」
      との記載があるため、資料作成日も本来は入れていいのかもしれませんが、5ポイントとしました。
      (資料作成日も入れると20ポイントとかになってしまいました・・・^^;)

      必要なお答えになっているかわかりませんが、返信させていただきます。
      またお気軽にコメントいただけたら幸いです。

      • タピッピ より:

        ふゆ様、早速ご丁寧な返信、あたたかいお言葉もありがとうございます!とても助かります。

        承知いたしました。リンク先も教えてくださりありがとうございます。

        確かに補習と違って一人で資料も作るので、かなり日数はかかりそうですよね…補習も学びが多かったのですが、早く独り立ちしたい思いも強く、がんばって取り組みたいと思います!

        • ふゆ ふゆ より:

          タピッピ様
          実務補習だとスケジュールが組まれていることもあり、みんなの勢いにも押され、確実に仕上がると思いますが、
          個人でやるとスケジューリングから達成度合い諸々まで自分の裁量次第なので自律も必要でした。
          でも独り立ちされるのであれば必要なことだと思うので、ぜひ頑張ってください!
          陰ながら応援しております~^^

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